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診断結果:股部白癬

股部白癬

股部白癬は一般的に「いんきんたむし」と言い、
水虫と同じ白癬菌というカビの種類の菌が陰部の周りに
繁殖して起こる皮膚感染症です。

メカニズム

いんきんたむしとは "白癬菌" という真菌(糸状のカビ)の一種が、股の付け根やお尻やももなどに感染する疾患のことです。いんきんたむしが陰股部に発症すると、赤くポツポツとした発疹や水疱が現れ、そのボツボツが徐々に円状に広がりをみせ縁が盛り上がっていき、周辺部の皮が剥けることもあります。"白癬菌(皮膚糸状菌)"と直接接触することや"白癬菌"が付着したものに接触することにより感染します。例えば、自分の足白癬(水虫)を触った手で股部・陰部・陰嚢に直接触れたり、"白癬菌" が付着しているタオルなどで股部などを拭いたりすると感染する可能性があり、温泉などでの感染も考えられます。その為、いんきんたむしに感染している方は、足に水虫が発症していることが多く、入浴などで体温が上がり患部に熱を持つと痒みが増す、というのも典型的なのも特徴の一つです。

治療法

TREATMENT

  • 通常の抗真菌外用剤クリーム、ローション、スプレータイプなど

    体の部位にもよりますが、外用薬で治療をすることが最も多いです。体部白癬の他、水虫やカンジタなどの病状にも使用される薬です。クリームタイプは皮ふへの浸透性がよく、また効果を保ってくれる持続時間も長く、副作用も少ないのも特徴です。ローションタイプはべたつかず、外用しやすいです。使用方法としては、1日1回から2回患部への塗布をします。角質層がより柔らかくなる入浴後の使用が最適です。

  • テルビナフィン錠(内服薬)
    ラミシール錠(内服薬)

    ラミシール錠は、白癬菌という菌の増殖を抑える有効成分テルビナフィンを含んだ抗真菌内服薬です。内服薬は、体内から殺菌することが可能なので、爪水虫など塗り薬での治療が困難な場合や、塗り薬で効果を得られなかった場合に使用されます。内服薬の他に、外用剤としてのクリームタイプや液状といった種類もあります。注意点としては、肝臓に少し負担のかかる薬ですので、肝臓や腎臓、血管に心配のある方はきちんと検査を行った上での使用が可能となります。

    ※効果には個人差がありますが、軟膏等の塗り薬よりも効果が高いと考えられています。

  • イトラコナゾール錠(内服薬)
    ラミシール錠(内服薬)

    商品名はイトリゾールという名称で、アゾール系抗真菌薬と言われる種類の薬です。頭部白癬や体部白癬、足水虫などの原因となるカビ(真菌)を殺菌する作用があります。テルビナフィンよりは、肝臓に対する影響は少ないのですが、飲み合わせに注意を要するお薬が多数ありますので、医師、薬剤師に相談してください。

よくあるご質問

FREQUENTLY ASKED QUESTION

診断や検査はどのような方法ですか?
症状があるところの皮ふを取り、顕微鏡で白癬菌が感染していないか確認します。特に股部白癬の場合は、デリケートな部分にできるので、医師の診察を受けずに、赤い、皮がむけてる、かゆい、だけで自己判断して「いんきんたむし」と考えがちです。陰股部には、パジェット病という、見た目では判断しにくい皮膚癌ができることもあります。きちんと。皮膚科専門医に診断してもらいましょう。
女性でも「股部白癬」になることがありますか?
股部白癬は、白癬菌が陰股部に付着して起こる病気で、女性、男性でもかかる可能性はあります。毎日入浴し、患部を清潔に保ちましょう。
股部白癬は、どのような経路で感染することが考えられますか?
最も多いのは、自分の足白癬、爪白癬などから、感染する場合です。特に爪白癬は、患者さん本人に病気という自覚がなく、老化によるものと考えていて放置されている場合が多数あります。白癬菌は自分だけでなく、他人にも感染します。一度、皮膚科専門医を受診されてください。

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