診断結果：体ニキビ

ニキビは顔に出来るものだと思ってしまいがちですが
ニキビは背中や胸、腕やお尻など体の色んな箇所にも
できる可能性があります。

顔のニキビだけでなく体ニキビで悩んでいる方も多いのではないでしょうか。ニキビは主に皮脂腺が多く集中している顔にできやすいのですが、体にできる場合もあります。体ニキビは部位によってそれぞれの原因や違いがあります。

背中ニキビの主な原因

背中ニキビは、ストレスなど生活習慣のバランスの乱れが原因となる場合が多くありますが、乾燥や肌着や衣類の摩擦、女性の場合には長い髪の毛が触れる事により菌の発生や洗髪の洗い残しが原因でもあります。

胸にできるニキビの原因

胸にできるニキビも背中ニキビと同じくシャンプーや石鹸の洗い残しの他、胸の谷間にかく汗が溜まりブラジャーなど体を締め付けてしまう下着で通気性が悪くなった為に、皮脂に菌が繁殖しニキビができやすくなります。

お尻にできるニキビの原因

下着で常に締め付けられており、通気性がない状態で長時間座っているとお尻の角質が厚くなっていき、古くなった角質が落ちにくくなることで毛穴の詰まりを悪化させてしまう事が原因です。また、汗をかいたり座っている為にムレたりしやすく常に清潔な状態を保つことが難しい為、治り難い箇所の一つでもあります。

治療法

TREATMENT

抗生剤の外用薬

毛穴のつまりをとり、白ニキビに有効です。炎症性の赤いニキビに有効です。アクアチムクリーム、アクアチムローション、ダラシンTゲル、ダラシンローションなど。
抗生剤の内服薬

外用剤よりも有効な場合があります。

ファロム

ペネム系に分類される唯一の抗生剤です。副作用の少ない安全性の高い抗生剤です。ファロムとディフェリンの併用療法の多施設共同無作為化比較試験の中間解析で70～80％の改善率を認めたエビデンスがあります。

ビブラマイシン

テトラサイクリン系の抗生剤で耐性菌が少なく、良い効果を示します。

クラビット

ニューキノロン系の抗生剤で、作用は非常に強力です。

ルリッド

マクロライド系の抗生剤です。ニキビ菌に抗菌力があるので、炎症を伴うニキビ等に適応します。

ミノマイシン

テトラサイクリン系の抗生剤で、アクネ菌に対して効果があります。
漢方薬

ニキビだけではなく肌の状態も整えます。

清上防風湯

顔の熱や炎症を取り、また皮膚病の病因を発散させる働きがあります。

十味敗毒湯

皮膚の赤味や痒みを発散し、腫れや化膿を抑えます。

荊芥連翹湯

顔の熱や炎症を取り、また皮膚病の病因を発散させる働きがあります。

桂枝茯苓丸加ヨクイニン

血行を良くして肌の状態を整えます。ニキビやシミなど赤紫がかったのものに使用されます。
ビタミン剤

肌荒れ、色素沈着、体調を整える効果があります。

ビタミンB・C

ニキビ跡の色素沈着や赤みを薄くしたり、皮脂を抑えたりする働きがあります。

ハイチオール

ハイチオールは、Lシステインというアミノ酸の一種が配合されており、にきびやしみ、ソバカス等の美容に関する症状がある場合に効果がある薬です。
トレチノイン（ビタミンA誘導体外用剤）

トレチノイン（レチノイン酸）は、ビタミンA（レチノール）の誘導体で毛穴のつまりをとり、ターンオーバーの促進、皮脂分泌抑制など、様々な効果を持ちニキビの根本治療につながります。初期段階のニキビから、炎症性ニキビまで、幅広く効果があります。保険適応外になります。
体にきびのケア＆予防法
にきびは部位によって原因は様々ですが、基本的なところから規則正しい食生活を送ることを心がけましょう。また肌を清潔に保つ為に、長時間汗をかいたままの状態を避け、吸湿性に優れた素材の下着や肌着を選びましょう。体ニキビもひとりで悩んだり、諦めたりせずに早めのケアを心がけ医師の診断を受けましょう。
- ◎保湿をしっかりと行う
- ◎炎症を抑える
- ◎皮脂分泌の多い部分は乳液やクリームは控えめに
- ◎汗をかいた状態の下着や肌着を長時間身に着けるのを避けて清潔に保ちましょう
- ◎体をゴシゴシ洗いすぎない
- ◎洗髪をしてから体を洗う