皮膚科、アレルギー科、美容、美容皮膚科、小児皮膚科、高齢者皮膚科

ニキビ

SKIN DISEASE

ニキビ

ニキビは皮ふの病気です。皮ふ科で安心して治療を受けましょう。

当院は開院時から、ニキビにお悩みの方と子どもさんのスキンケアに力を入れてきました。

ニキビは皮ふの病気という認識が今よりも浸透しておらず、悩んでいる方からいろいろと相談されたんです。

海外ではもっと幅広い治療が行われており、そういったものを調べているうちに私もニキビに興味を持ってきました。そうしてできるだけ幅広い治療を行おうと、ニキビ治療に取り組むようになりました。当院は、中高生から若い女性まで、数多くの患者さんがニキビ治療で来院されます。

10代の患者さんも多く保護者の方も同伴いただいて、治療内容や薬について詳しくご説明しています。近頃は、軽症のうちに治療にいらっしゃる方が増え、徐々にニキビ治療への認識が進んできたのではと思っています。

[ニキビは慢性の皮ふの病気です 早めの治療を心がけましょう]

ニキビ治療を受けようという方に、まず知っていただきたいのは、ニキビは慢性の疾患で、重症になった場合、治療にはそれなりに時間がかかるということです。治療を始めたらすぐ治るとお考えの方が多いのですが、ニキビはさまざまなことが影響して発症したり悪化したりするんです。たとえば季節や体調、環境などによって肌の状態が変わってくるわけですから、それに応じてスキンケアや治療薬も変えていく必要があります。場合によっては化粧品を持参していただいて成分をチェックしたり、クリニックで洗顔していただき、スキンケア用品の使用量をアドバイスしたりすることもあります。どんなに効果的な治療でも、継続しなければ意味がありません。きちんと続けていただくために、初診で患者さんに適した治療プログラムをおつくりしています。

一番気になるのはどんなことか…ニキビ痕(あと)、皮膚の赤みや脂っぽさ、ザラつき感など気になることをお聞きし、さらに、どのくらいの割合で通院可能かというようなこともお伺いしています。

症状がひどくなるほど治療期間が長くなるわけですから、そうなる前に受診していただきたいですね。早ければ早いほど、いろいろな面で負担は少ないのです。

[ディフェリンを使うことでニキビを根本的に治療できるようになりました]

新しい塗り薬、ディフェリンの登場で、治療できるニキビの範囲が広がりました。成人のニキビはなかなか治りにくかったのですが、この治療法を適用することで効果が上がるケースも見られます。また、面ぽうという初期のニキビに関してはこれまで打つ手がなかったのですが、ディフェリンで対応できるようになりました。そんなふうに治療の選択肢が広がったということは、患者さんにとっても私たち医師にとっても喜ばしいことですね。

ディフェリンには、毛穴のつまりを取る作用がありますが、それはニキビの根本治療につながります。「ニキビのできにくい肌になりますよ」と治療の説明を丁寧に行って、治療を継続できるよう患者さんのモチベーションを上げていくことは大切だと思っています。定期的にいらっしゃる患者さんは、やはり治療効果が早くあらわれていますからね。

[ニキビ改善のために出来る限りの環境づくりを心がけています]

ニキビと限らず、人目が気になるのが皮膚の疾患です。患部を他の人に見られることでのストレスがあると思うんです。ですから、来院されるにはそれなりの理由…悩みをお持ちかもしれないと私は考えています。ニキビを治療することはもちろんですが、それ以外の深い悩みを少しでも軽くしてさしあげたいと思って診療しています。

たとえば赤ら顔が気になっていたり、同級生にニキビで何か言われたり、そういった体験がおありかもしれません。それを聞いてあげようとか、治療で改善できるのならやってみよう、それが無理ならスキンケアでなんとかしようとか、無理なく通院していただけるように励んでいます。必要な期間、きちんと治療を受けると症状はよくなりますし、ご自身でのケアも上手になりますから。

進学で地元を離れた若い患者さんが、帰省のたびに顔を見せてくれたり、初めは無口だった男の子がだんだん打ち解けるようになったり、患者さんが改善するのを見ていくのは医師として幸せです。

通常のニキビ治療で使われるお薬

[ビタミンA誘導体外用剤]

毛穴のつまりをとり、白ニキビに有効です。

ニキビの根本治療につながります。初期段階のニキビから、炎症性ニキビまで、幅広く効果があります。

[抗生剤の外用剤]

毛穴のつまりをとり、白ニキビに有効です。

炎症性の赤いニキビに有効です。アクアチムクリーム、アクアチムローション、ダラシンTゲル、ダラシンローションなど。

[抗生剤の内服薬]

外用剤よりも有効な場合があります。

●ファロム
ペネム系に分類される唯一の抗生剤です。副作用の少ない安全性の高い抗生剤です。ファロムとディフェリンの併用療法の多施設共同無作為化比較試験の中間解析で70~80%の改善率を認めたエビデンスがあります。

●ビブラマイシン
テトラサイクリン系の抗生剤で耐性菌が少なく、良い効果を示します。

●クラビット
ニューキノロン系の抗生剤で、作用は非常に強力です。

●ルリッド
マクロライド系の抗生剤です。ニキビ菌に抗菌力があるので、炎症を伴うニキビ等に適応します。

●ミノマイシン
テトラサイクリン系の抗生剤で、アクネ菌に対して効果があります。

[漢方薬]

ニキビだけではなく肌の状態も整えます。

●清上防風湯
顔の熱や炎症を取り、また皮膚病の病因を発散させる働きがあります。

●十味敗毒湯
皮膚の赤味や痒みを発散し、腫れや化膿を抑えます。

●荊芥連翹湯
顔の熱や炎症を取り、また皮膚病の病因を発散させる働きがあります。

●桂枝茯苓丸加ヨクイニン
血行を良くして肌の状態を整えます。ニキビやシミなど赤紫がかったのものに使用されます。

[ビタミン剤]

肌荒れ、色素沈着、体調を整える効果があります。

治りにくいニキビや、ニキビあと、肌質改善の治療

[面皰圧出]

毛穴にたまった角質を圧出する。

[毛穴のつまりをとる処置]

毛穴のつまりをとり、脂性肌の肌質改善を行う。

自費治療

[軽度のニキビあとの赤み、シミ]

ビタミン&バイオニックトリートメント。

[治りにくいニキビ、肌のクスミ・ざらつき]

ケミカルピーリング 、スキンスクライバー(毛穴洗浄)。

[中等度のニキビあとの赤み、シミ]

フォトRF

[毛穴の開き、肌のクスミ・ざらつき]

MAXピール

[ニキビ痕の凹凸、毛穴の開き]

マイクロニードル療法(ダーマペン)

ニキビの予防と生活習慣の改善について

[洗顔について]

朝と夜、一日二回、石鹸を用いて洗顔しましょう。低刺激の石鹸を両手にこんもり泡立て、泡でなでるようにして洗顔して下さい。小学生のニキビは、一日二回石鹸できちんと洗顔するだけでかなり改善します。すすぎは10回位にし、すすぎすぎ、擦りすぎに注意しましょう。乾燥作用が強い洗顔料は使用しないで下さい。

特にサリチル酸、グリコール酸を含有している洗顔料を使用するとディフェリンによる皮膚刺激がでやすいので注意して下さい。

[保湿について]

油分を含まない、ジェルタイプかローションタイプの保湿剤を使いましょう。特にディフェリンを使用されている患者さんは刺激がおきやすいので、使用開始から保湿剤を使いましょう。東京女子医大の林先生によると、ヘパリン類似物質(ヒルドイド)の使用が勧められています。

[紫外線対策について]

紫外線によって生じる活性酸素は、ニキビの炎症を悪化させる可能性があります。またニキビの炎症が起こった部分は、紫外線によるシミをおこしやすいので、SPF30以上のサンスクリーン剤を使用した方がいいでしょう。

[ファンデーションについて]

毛穴をふさぐような厚い化粧はやめましょう。リキッドやクリームタイプのファンデーションではなく、パウダーファンデーションを使用しましょう。パウダーファンデーションの中でも、軽いタイプのファンデーションが良いようです。

ファンデーションをおとすときは、オイルクレンジングではなく、ジェルやクリームタイプのクレンジングを使用しましょう。

[運動について]

適度な運動はストレス発散にもつながります。運動によって分泌される成長ホルモンは皮膚の新陳代謝をよくし、ニキビに良いと考えらえます。成長ホルモンの分泌を効率よく促すパワープレートという運動療法もあります。

[睡眠について]

午後10時から午前2時までに、成長ホルモンがでるので、12時前には就寝しましょう。毎日12時前に就寝するのが難しい場合は、週一、二回は夜更かしをしてかまいません。

[食事について]

バランス良い食事をとりましょう。甘い物やカロリーのとりすぎに注意しましょう。例えば、チョコレートなら1日1~2粒、週二回までを目安に食べましょう。緑黄色野菜やビタミンを多く含む食品をとりましょう。

ニキビによい各種ビタミンを多く含む食品を記します。

[鏡について]

手鏡を持ち歩くのはやめましょう。鏡を見ると気になり、触ったり、つぶしたりするので、鏡を見るのは朝夕お薬を塗る二回だけにしましょう。

VTRAC(ヴィトラック)ターゲット型UVB照射器

白斑、乾癬、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、掌蹠膿疱症の新しい治療法

VTRAC(ヴィトラック)

ヴィトラックは、白斑、乾癬、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、掌蹠膿疱症を治療するターゲット型UVB照射器です。

病変部にだけピンポイントで治療できる上、他の光線療法(PUVA、ブロードバンドUVB、ナローバンドUVB)や内服薬、外用剤とも併用できるのが特徴です。治療効果を感じられるまでの時間が短い、かゆみがおさまるのが早い(乾癬の場合)、副作用のリスクが少ないなど、期待の最新紫外線治療です。

  • 他の治療と併用可能
  • 効果の実感が早い
  • 副作用のリスクが少ない

[ターゲット型]

病変部にのみUVBを照射する、ターゲット型です。

UVBを広範囲に照射すると、正常部位への色素沈着や発がん性のリスクの心配が ありました。ヴィトラックの場合、UVBが照射されるスポットサイズは 6.1cm×3.1cm と小さく、正常部位へのUV曝露が少ないのが特徴です。

[高輝度]

光を照らすと、光の先はだんだんと弱くなります。弱い光をいくら照らしても遠くまで届きませんが、強い光なら一瞬であっても遠くまで照らすことができます。

ナローバンド UVB の約180倍の強さの光なので、ワンショットごとに深くまで光がしっかり届きます。

[ヴィトラックの適応]

尋常性白斑・尋常性乾癬・掌蹠膿疱症・扁平苔癬・類乾癬・菌状息肉症・皮膚 T 細胞リンパ腫・円形脱毛症・強皮症

※一部保険適応外となる場合があります。

[治りにくいとされている皮膚の病気に有効なヴィトラック]

尋常性乾癬尋常性白斑掌蹠膿疱症円形脱毛症アトピー性皮膚炎

[ヴィトラック FAQ]

Q. 痛みはありますか?
まれに、ちりちりとした感覚がありますが、痛みはほとんどありません。お子様や年配の方でも安心して受けていただくことができます。
Q. どんな治療?
ヴィトラックで治療する部位を決め、正常部位を保護しながらハンドピースをあて、光をワンショットずつ照射していきます。従来の全身型治療と違い、疾患部をピンポイントで照射するため、短時間で治療できます。(疾患の面積により時間は異なります)
Q. どのくらいのペースで治療を受ければいいですか?
症状によって治療回数は異なりますが、週2~3回のペースで継続すると良いでしょう。数回の治療でかゆみが おさまる、色素が出てくるなど、実感される方もいらっしゃいます。
Q. 今、他のUVB治療も受けています
他のUVB治療も含め、内服薬や外用剤とも併用できます。詳しくは、医師にご相談下さい。
Q. ヴィトラックはどんな人に向いた治療?
ターゲット型治療器のヴィトラックは、次のような方におすすめです。
●全身型治療器では光が当たりにくい部位、または影になる部位に疾患のある方
●従来の治療効果がそれほどあらわれていない方
●疾患の面積が小さい方